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Memorundum.

hackfes.2026に参加してきました

HackFes.2026「ハッカーとサイバー防衛」
https://hackfes2026.hacker.or.jp

お知らせが出始めたタイミングで決まりつつある講演、テーマを見て「面白そう…というかこれだけ聞いて4,000円は実質タダでは?」との思いに至り5月中にはチケットを買ってました。実際に講演を聞いて、ハンズオンに参加して非常に有益な時間でした。以下ざっくりと参加した講演の概要を残しておきます。

イラン戦争に学ぶサイバー空間での攻防の現状と今後 <齋藤 孝道(明治大学 教授)>

通常武力で圧倒的な差をベネズエラにおいて見せた米国の事例に触れつつ、「武力紛争に至らない平時」あるいは「武力紛争に向けた準備段階という意味での平時」から始まり、紛争前からの優位性の確保(継続監視、妨害・認知戦)、有事における戦闘力ダウン工作(重要インフラ・指揮系統システム等の破壊、継戦意思の低下など)に至るまでのサイバー・情報戦としての変化、AIの急成長による湾岸戦争以後の情報量の増加に追いついた(=意思決定速度の高速化に寄与している)こと、サイバー技術の低スキル人材での活用容易化など、これまでの「防衛・抑止、事後対応」から「前方防衛・継続的関与、事前準備」な形のサイバー戦の変化に触れていたことが印象的でした。

Mythos世代のネットワークOSINT実践<pinja>

「AI時代のサイバー攻撃に備えたい」という依頼に対してどのように向き合えばよいのかという例から「OSINTをどのように進めれば、どのように活かせばよいのか」についてご教示いただくとともに、実際にそのOSINTを実践するにあたって、どのような手法により情報収集を行うのかについても実践的な方法等を教示いただきました。(SNS公開NGの部分が多かったので詳細は割愛します…)

ちなみに、当該ハンズオンの中で「実際に経営陣との交渉を練習してみましょう!(概略)」とのもと、テキストベースで交渉練習してみるゲームを体験する機会をいただきました。(何とか条件内で交渉に成功しました…)

https://twitter.com/pinja_xyz/status/2078364484234871038?s=20

大規模言語モデルを用いた自律的なマルウェア生成と検知回避手法<蔀 綾人(しとみ・あやと)>

講演冒頭に、電羊法律事務所の平野弁護士から「ウイルス作成罪(不正指令電磁的記録作成等罪)」の概説がありました。
刑法第168条の2、第168条の3の概要に触れつつ、マルウェアの作成・取得・保管であっても処罰対象となりうるリスクがあり、技術的・法律面の双方で訓練・十分な対策を行った者だけが挑戦しうる領域であること、現場で徹底されているとは言えないながらにも、処罰を回避しうる要件の充足を心がけたり(例:正当性がある状況づくり(研究目的とわかるように記録の作成、顧問弁護士等を交えた連絡周知、研究の範囲で必要な機能に限定する)、実行供与目的がないことを明確化する(例:フォルダ・ファイル名、対象プログラムのアイコンやアラートメッセージで警告、特定環境でのみ稼働するようにする、第三者が触れられないように物理的に隔離した環境での開発や暗号化を行う)など、本編に先立つ概説と言いつつも、非常に有益な説明でした(最後の「社会性を保って善きHackingを」という言葉が非常にしっくりきました。)

その上で、本編においては、マルウェア・C2・Shellcode等の概要を説明いただいた後、近年の検知ソフト回避手法や生成AIを使用して実際にどこまでマルウェア開発・回避手法の実装ができるのかを検討いただいた結果についてご説明いただきました。
近年のマルウェア検知数増加とAIの関連性(手軽に作成できるようになった?検知性能が向上した?)の話や、「LLMが余計なことをしない・させない、LLMが作業しやすい環境の整備が必要」という話が非常に興味深かったです。

OSINT トレーニング:人工衛星画像閲覧サイト Copernicus Browser の実務<Y.Sumita>

衛星画像閲覧サービスの Copernicus Browser について、当該サイトでのアカウント登録、衛星画像の閲覧、各種レイヤーやスクリプトを活用した分析手法の紹介、分析結果の活用に際しての留意事項等について、限られた時間・資源(特に回線速度)の中で、初心者だった私にとってもわかりやすく御説明いただきました。グループワークの形だったことも功を奏して、一緒の卓となった方とあーでもないこーでもない、と試行錯誤しながら学ぶことができて非常に有益でした。衛星画像をもう少しグリグリ見て学んでみようと思っています。


講演の合間にはスポンサーエリアをうろうろしたり、同時開催されていたCTFにも参加していました。(CTFについては別記事で記録を残します。)各コーナーでいただいたシールについては早速手持ちのPCに貼りました…笑

参加できたセッションについてはどれも非常に大満足でした。ただ、他の講演とかぶってしまって聴講できなかった気になるセッションも多々ありました…後日アーカイブ配信されるかも、とのことだったのでその配信対象に含まれていることを願っています。参加された方、講演いただいた方、ボランティア・サポーター含めた今回の企画を準備・実施いただいた方、本当にお疲れさまでした。